ボート免許を取得して遊覧船の船長に


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ボート免許を取得する理由は、人それぞれです。釣りやマリンレジャーの為にボート免許を取得する方が多いと思いますが、今回は、ボート免許を取得し遊覧船の船長と貴重な体験をなさった男性の方の体験談をご紹介します。

子供の頃からの夢を叶える為にボート免許を取得

今から11年ほど前、静岡県浜松市の浜名湖畔で開催された「浜名湖花博」。私はここで、観光ガイド兼船長をするためにボート免許を取得しました。

もともと私の家は浜名湖畔にあり、子供の頃からこの湖に親しんできました。社会人になってすぐ私はカヌーを買い、浜名湖で遊ぶようになりました。そして、いつか本物の船を持って船長になりたい。そう思ってボート免許の取得を考えるようになりました。

私が会社都合での退職を余儀なくされた12年前、ちょうど浜名湖花博が開催されることを知り、遊覧船の船長の求人があることを知りました。私は迷わずボート免許を取得、遠州のからっ風吹き荒れる浜名湖での船長の試験に挑んだものです。

そして免許取得。1~2ヶ月の研修を終え、20人乗りのトリマラン(三胴船)遊覧船の船長として博覧会の開催を迎えました。

園内の花々や建物、名所などを紹介しながら進む、片道わずか10分のクルージング。全国から訪れる来場者と一期一会のかけがえのない時間です。しかし、船長として狭い水路の中でのガイドと遊覧船の操船はとても周りから見るほど楽なものではなく、神経をすり減らすものです。台風が近いときなどは、もう大変です。しかし、お客さんの笑顔を見るたびにその苦労も忘れてしまいました。

遊覧船の船長として出会った貴重な体験

ある日、お客様の中に、男の子を3人連れたお母さんが乗ってきました。子供さんは小学生の低学年、中学年、高学年といったところでしょうか。遊覧船が動き出して桟橋を離れてしばらくした頃、一人の子が、「お母さん、もう船動いてるの?」と聞いています。私はおかしな事を言うなと思い見ますと、目の不自由な子供さんだったのです。

そしてなんと、その他の子供さんも皆さん目が不自由であることに気がつきました。

私は遊覧船の船長として、ガイドとして、そして自分の子供の父親として、この子供たちに、この子供たちを花博に連れて行こうと思い立った母親に、精一杯の10分間をプレゼントしたいと思い、遊覧船から見える花々や景色を、ありとあらゆる言葉の表現で紹介しました。

ただ船長という立場にあこがれ、楽しければいいというガイドを求めていましたが、実はこのときの船長としての経験が、その後の私の人生の糧になっています。

「浜名湖花博」は6ヶ月間で終了し、私は今、老人介護の仕事をしていますが、今でも時々、この船長の時のエピソードを思い出しては、あの親子に感謝しています。

それは、あの親子が「相手の気持ちにとことんなる」という体験をさせてくれたからです。そして、遊覧船というアイテムが、この感動を与え、その後の私によい影響を与えてくれたのです。

ようやく取得したボート免許と、めぐり合えた遊覧船の船長の仕事は、私の一番楽しかった仕事です。

しかし、いまだに私は自分の船を持っていません。もしかしたらこの夢はこの先も叶わないかもしれません。それでも私は湖畔に住みながら、あのときの笑顔、水の上で感じた風を思い出しながら、自分の船を操船する目標を持ちたいです。

大丈夫、いつか叶う。とにかく免許だけは私だけのものですから!

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